月に一度、姉妹園の伊勢にある「まるこ幼稚園」にお誕生日会の礼拝をするため出張します。
その礼拝の中で必ず司会の先生が誕生日を迎えた園児に聞きます。
「○○ちゃんは、大きくなったら何になりたいのかな?」
元気いっぱいに答える子や小さな声で恥ずかしそうに答える子さまざまです。
もちろんこの質問は、どんな職業に就きたいかという意味なのですが、子どもにとってはものすごく深い質問のようです。
ちなみに長女の園児時代の答えは「うさぎさんになりたい」でした。
先生も笑ってしまって「みちこちゃんがうさぎさんになれるとみんな思いますか?」との質問。
全員「なれな~い」彼女はものすごく落ち込んでしまいました。これは、先生の言葉がいけませんね。
「なれたらいいね」とか「かわいいでしょうね」とか他に言い方があったでしょうにね。
今は京都で看護師(白うさぎ?)になって働いています。
職業でいえば、男の子で多いのは「制服」を着ている職種といえます。バスや電車の運転手、野球の選手などです。
女の子はお花屋さん、ケーキ屋さんなど美しいもの美味しいものを扱う仕事みたいです。
自分は何になりたかったか思い出してみようとしました。
船乗りになりたい時代が長かったのですが、もっと昔、今から55年前の祖父との会話を思い出しました。
「僕は大きくなったら、ハイヤーの運転手になる」
実は祖父は実業家でいつもハイヤーに乗っていました。ハイヤーとはタクシーを専属に貸切状態にしたようなものであったと思います。
祖父は「ハイヤーの運転をしたいからか? それとも長く乗っていたいからか?」その答えに窮しました。
本当は何がしたいかわからなくなったのを思い出しました。
「何がしたいのか?」それとも「何をすべきなのか?」そのような自問がその後、青年時代を通して悩んでいきました。
幼稚園の園長先生になりたいと思ったことはありません。
でも、園長先生になれて良かったと思っています。
本音いうと辞めたいときもありますが、子どもたちに「園長せんせ~い」と呼ばれるとなぜか嬉しいのです。
時々、家で子どもに聞いてあげてください「大きくなったら何になりたい?」
「お母さんになりたい」「お父さんになりたい」その答えがどんなものでも
笑顔で「なれたらいいね」といいたいですね。
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・・ 聖句と今月のみことば ・・
「 わたしがここにおります。わたしを遣わしてください。 」
新共同訳 イザヤ書6章8節
紀元前8世紀の頃のイスラエル王国は北イスラエル王朝と南ユダ王国に分かれていました。
南ユダ王国は統一王国時代のダビデ王の家系を継いでいましたが、北の王国は力のあるものが王となる不安定要素をもっていたようです。というのも北の王国は昔からさらに北方に強大なアッスリア帝国に脅かされていたのです。結局はこのアッスリアに紀元前722年北イスラエルは滅ぼされます。
そのような時代に活躍した預言者たちの中にイザヤがいました。
預言者とは神さまの言葉を預かって人民または王に語る者です。「人民や王の信仰的堕落が国の滅亡を誘うものであるから、神さまに帰りなさい。神さまは赦してくださる。」というような具合です。
そのイザヤが初めて神さまから召し出された(召命といいます)とき、答えた言葉です。