夏休みの思い出をいっぱい作って子どもたちが幼稚園に帰ってきました。
僕もこの夏いくつかの思い出と心の癒しがありました。
テレビで昨年の映画「神様のカルテ」の放映がありました。
あまりこの映画のことを知らなかった僕は、タイトルで惹かれることもなく、何気なく途中から視聴しました。
ところが内容にぐんぐん引き込まれ、途中のシーンで何度も涙を流し、結局は最後まで見てしまいました。
こんな言葉があります。
「500人の命を救う医師は名医です。しかし500人をちゃんと死なせる医師もまた名医です。」
この映画は夏川草介さん原作「神様のカルテ」(小学館文庫)を映画化したものです。
若き医師としての未熟さ、経験不足から来る不安、医師としての責任と決断の勇気、答えをすぐに出さない上司、患者に対する真摯な態度などなど考えさせられました。
でも結論的には「僕も最後はこんなお医者さんに看取ってもらいたいなぁ」でした。
櫻井 翔さんが若き医師、妻役の宮崎あおいさんのほのぼのした夫婦愛がすてきでした。
そして、背景は信州の美しい山脈(やまなみ)がまたすばらしいのです。
大学病院では見放されてしまった末期ガン患者役に、大女優の加賀まりこさんの演技がまた渋いのです。
この物語は医師の世界だけでなく、人間を相手に仕事をするものにとって、何が世の中で一番大切なものか、何が人間には必要なのかを考えさせられるものです。
テーマ曲は、あの盲目の大ピアニストの辻井伸行さんの作曲演奏です。
信州の山の清流のような早いテンポで弾かれていながらもあまりに爽やかな曲想に惹きこまれる思いです。
再放送を見つけて、HDDに録画しましたが京都や名古屋の学生たちに紹介してやりたくて映画のDVDと辻井伸行さんの作曲アルバムを購入してしまいました。
自分の一生の一番の思い出にひたり、最愛の人との天国での再会を期待しながら、信頼のおける医師や医療従事者に最後を看取ってもらう患者になりたいものです。
そして、ときとして出世や高名になることと相反する状況になったとしても本来自分が何を目的に今の仕事を選んだか、神さまは何を望まれているかを見極めて生きるものとなりたいと今一度思うことができました。
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・・ 聖句と今月のみことば ・・
ナタナエルが、「ナザレから何か良いものが出るだろうか」と言ったので
フィリポは、「来て、見なさい」と言った。
新共同訳 ヨハネによる福音書 第1章46節
キリスト教用語では神さまの「選び」で召されることを「召命」といいます。
そしてそれに応えることを「応答」と言います。
この箇所の少し前でフィリポがイエスさまに「わたしに従いなさい」と言われ、直ちに従いました。フィリポはそればかりでなく、友人のナタナエルに「待ちに待ったメシア(救い主)がイエスさまであることを説得しようとしましたが、「メシアがそんな隣村に生まれるものか」と信じません。
そこでフィリポは次の行動に出たのです。「百聞は一見にしかず」と言います。
「とにかく見ればわかる」とイエスさまに引き合わせました。
ナタナエルはイエスさまに会って弟子となります。