2001年9月11日 全世界の人々が信じられないような映像を見ました。
大型の航空機二機がニューヨークの世界貿易センタービルに衝突爆発炎上してついにはツインタワーが崩落し行く映像です。
当時僕は京都聖三一教会の牧師をしていましたが、京都キリスト教協議会(KCC)の関係で京都宗教連盟の常任理事を拝命していました。
事件直後早速緊急の理事会が立正佼成会京都教会の普賢館大会議室にて開催されました。
主な決議は宗教を超えて世界平和を祈念する平和講演会の開催とアメリカ大統領に戦争回避へ最大限の努力をして欲しいと嘆願書を郵送することでした。
平和講演会は同志社大学の栄光館で開催することが多くの宗教者たちのご協力で盛会のうちにできました。
しかし、ホワイトハウスへの手紙は「貴重なご意見をいただき感謝いたします。」とだけの返答で結局は同年10月7日アメリカと英国による空爆が始まりました。
潜水艦からの巡航ミサイルの攻撃も含めると第二次世界大戦でドイツ軍がロンドンに投下した爆弾総量の約半分一万トンに達したそうです。
宗教連盟での会議で話題になったのは80年前の旧日本軍による真珠湾攻撃のことでした。
当時の日本はABCDラインと呼ばれた石油等の経済封鎖で止むに止まれぬ(もちろん為政者側の言い分)攻撃であったとしています。
結果アメリカ人の民間人も含めて五千人の犠牲者を出したそうです。
そして「リメンバーパールハーバー」(真珠湾を忘れるな)の合言葉に総力を挙げて猛烈な攻撃を日本に行いました。
日中戦争も含めると犠牲者は270万人~300万人と言われます。
そのことを話し合ったことを思い出します。
何の罪もない人々が突然のテロで命を奪われることには耐えがたい痛みがありますが暴力に対して暴力では平和を築くことはできないのではないかと思います。
以前にも書かせていただきましたが旧陸軍航空隊の生き残りの亡き父が「戦争が終ったから平和になったのでなく戦争をしない努力から平和になるのだ」と言っていました。
戦争は始めるより終わらせる方が本当に難しいとは思うのですが、これ以上の混乱が世界中の何処にも起こらないように祈りたいものです。
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