園長先生のコラム

コラム 【 2020年12月号 】 「 マラナタ(主よ、来たりませ) 」

 今年もとうとうクリスマスを準備する季節のアドベントとなりました。
 新型コロナ肺炎の感染防止に明け暮れた一年であっただけになんもしないのに一年経ってしまったという気持ちもあります。
 東京オリンピックが開催される予定だったはずなのに来年絶対開催するとはIOCのバッハ会長は生き込んでいるけど貧しい国の人々にとって今回の感染症はそんなに早く解決するのだろうかと感じるのは僕だけでしょうか?プライベートジェットなのかチャーター機なのか知らないがあんな自分だけで飛べるジェットで政府のトップと好きな時に会える人にオリンピックにわずかな出場者しか出せない国の気持ちわかるのかなぁ。
 ウルグアイという国の元大統領ホセ・ムヒカ氏が10月20日に健康上の理由で上院議員を辞職して事実上の政界を引退した形となったニュースを先ごろ知りました。
正直2016年4月に初来日した時は自分の忙しさも相まって氏のことを知らなかったのですが少し興味を持って調べたところ本当に素晴らしい方だなぁと感じました。
 さて、教会の用語に「マラナタ」という言葉があります。言葉はアラーム語という古代のユダヤの言語でイエスさまも使われていた言葉です。意味は「主よ、来たりませ」という意味です。
 クリスマスが近づいてくるとうきうきとなってうれしくなるのは子どもの頃から感じてきたことなのです。また大人となってから、実はサンタクロースが自分のところに来るのではなく自分がサンタクロースになる喜びを味わうことが大切と知ってからもうきうきとしています。
 2021回目のキリスト(メシア救い主)のお誕生日を今年はどのように迎えましょうか。実際どんなところにキリストは誕生するのでしょう。
 2020年前12月25日キリストは貧しい大工の父ヨセフさんと母マリアさんに生まれました。その聖なる夜二人には旅先で泊まるところも見つからず馬小屋で泊まるしかありませんでした。生まれたばかりのイエスさまは、ゆりかごではなく飼葉桶の中で藁のお布団に寝かされていたのです。お祝いに駆け付けたのは当時もっとも身分の低く評価されていた住所不定低所得階層の「羊飼い」でした。
 キリストはどのような場所、どのような人々の所にお出でになるのでしょうか。たぶん、世の中で最も弱く小さな人々の中のお生まれになるのでしょう。

 今年の聖ヤコブ幼稚園のクリスマスは例年のようなクリスマスではないにしても
 愛に満ち溢れた素晴らしいクリスマスにしたいと思います。

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